ブログ「タイマッサージの真実」 - 悲しい閉店

悲しい閉店

カテゴリ : 
スクール経営
執筆 : 
camel 2015-3-21 19:19


前々回のブログ「7周年(1)」で紹介した新しくオープンした五本木バルの後日談だが、半年ももたず、あっさり閉店してしまった。驚くほどの速さでの撤退だが、家賃も払えないほどお客さんが来なかったのだろうか・・・。その後、半年くらいその物件は放置されていたが、先日また新しくイタリアンレストランがオープンしていた。居抜き物件での開業だろうからお金はかからなかったと思うが、似たような業種で成功するはずもないのに大丈夫だろうか? イタリアンといえば、この三宿通りの少し先の五本木交差点のところにAmiciというイタリアンレストランがある。ここは場所も良く、またリーゾナブルな値段で本格的なピザを焼いていたりしてまずまずの繁盛店だ。このAmiciをライバルに開業しても勝ち目はないと思うのだが、今度こそ潰れる前に一度行っておこうと思う。

経営者になると「店が潰れる」ということに敏感になる。明日は我が身かもしれないからだ。今順調でも、将来どうなるかはわからない。競合店が出現するかもしれないし、リーマンショックのような突然の景気後退があるかもしれない。何があるかわからないのでどこかの店が潰れるとなぜ潰れたのだろうとすごく気になる。私が身を置く、タイマッサージ業界でも閉店の話は絶えない。もう10年くらい前になるが、銀座にロイクロというスクール&サロンがあった。チェンマイロイクロのライセンス校で、当時の東京のスクールとしてはナンバーワンの人気だったしサロンもセンス、技術とも高く、いい感じで成功していた。Iさんという方が経営していたのだが、人柄も良く、また、店を一目見るだけでその経営能力の高さがうかがいしれたものだ。Iさんも自分の力に自信を持っており、スタートコンサルティングという会社で開業や店舗プロデュースのコンサルティングもしていた。美人な奥さんはルーシーダットンのモデル兼教師で、ムック本を何冊も出していた。私も一冊買ったものだ。勢いに乗るIさんは白金台、二子玉川、そして名古屋にサロンをオープンし、どのサロンも美しかった。セラピストを銀座のスクールで養成してその人材を元にサロンの多店舗展開を図るという完全なビジネスモデルである。ビューティクリニックやリフレクソロジーの成功モデルのタイマッサージ版をIさんがものにしたかのように見えた。

Iさんが自己破産したという噂を聞いたのはその一年後くらいだっただろうか。オーナー会社の場合、会社の保証人は自分であることが多いので、会社の倒産とセットでIさんも自己破産した。店はすべて売却し、ロイクロ銀座は消滅した。聞くところによると、銀座以外の新店の集客が思わしくなかったとのことだ。

そして最近、銀座常世の閉店を知った。経営していたのはTさん。私がまだ会社員だった12年以上も前からタイマッサージサロンを開業しており、当時にも何度かお会いしたことがあったが、やはり能力の高さを感じ、素敵なお店をどんどん開業して軌道に乗せていく、すごい人だと尊敬していた。東京だけでなく軽井沢とか遠くの方にも店をいくつもオープンして、セラピストのレベルも高く、店も素敵で、私は密かに常世こそが東京ナンバーワンのタイマッサージサロンだと思っていたものだ。TさんはTHCという会社を経営し、前述のIさんと同様、店舗運営コンサルティングのようなことも行っていた。5年ほど前には、タイ国にもスクールを設立してタイ、日本両方で学べるスクールという更なる店舗拡大へ向けた布石を打ったかのように見えた。

ところが、スクールがうまく機能しなかったのだろうか? いつのまにか銀座の常世は消えており、軽井沢とかホテル内のサロンの運営会社もTHCでなくなっていた。それだけでなく、なんと、セラピストへの給料未払いで裁判沙汰になっているという話まで飛び込んできた。一体どうなっているのか・・・、あのTさんがどうしてこうなってしまったのか?

ロイクロもそうだが、給料未払いとか自己破産とか、債権者への借金を返せないということは、これまで稼いできた利益の積み立てが全くなくなってしまっていることを意味する。過去にどんだけ成功し、稼いでいてもそれをすべて失ったということだ。実に恐ろしいことである。株価が上がって投資した金が倍になったと喜んでいても、株価が下がって元に戻ってしまえば利益は全く残らない、それと同じ感じだ。何年にもわたる成功が、結果的に消えてしまう。サラリーマンの給料が決して赤字になることはないのに対して、事業家は常にマイナス給料というリスクにさらされているわけである。

常世がなくなってしまったことは残念だが、麻布十番の宮原さんも(一時的なものだとは思うが)スクールを畳んでしまった。日本のタイマッサージスクールのさきがけであったITM東京も今はやっていないようだ。東京のタイマッサージ界が一気に寂しくなってしまった感がある。こういう状況を見ると、タイマッサージはもうだめなのかと弱気になってしまうときもある。

しかし、やはり私にとってタイマッサージというのは素晴らしいものだし、その素晴らしさはみんなに分かってもらえるものだと思っている。コーヒーや喫茶店の素晴らしさを再構築したハワード・シュルツのスターバックスのように、何かやり方はあるはずだ。失敗事例についてしっかり考察しながら、タイマッサージということを日本でしっかりと定着させていくには何をしなければいけないか、毎日考えている



写真は辻堂駅前にオープンして1年足らずで潰れてしまったフィットネスクラブの張り紙。NATURAglamの設計デザインを担当しているデザイナーが手掛けた店なのでとてもきれいなクラブだったのだが・・・
  • トラックバック (0)
  • 閲覧 (3029)

トラックバック

トラックバックpingアドレス http://thaimassage.heartcrystal.co.jp/modules/d3blog/tb.php/169
見学・体験
ブログ-タイマッサージの真実
お問い合わせ
メンバー・ログイン
お勧め参考書、CD